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「意図的差別」と警察批判=逮捕者の9割超が黒人―米司法省

 「意図的差別」と警察批判=逮捕者の9割超が黒人―米司法省

 

  【シカゴ時事】米司法省は4日、2014年8月にミズーリ州ファーガソンで起きた白人警官による黒人青年射殺事件に関する報告書を発表した。報告書は、過去3年間に地元警察に逮捕された容疑者の9割超が黒人だった点を挙げ、「人種に基づく意図的な差別行為があった」と警察の体質を批判した。射殺した白人警官については、公民権法違反に当たる事実は確認されなかったとして立件を見送った。

  ホルダー司法長官は同日の会見で、ファーガソンには「警察と住民の間には深い不信感と敵意があった」と指摘。黒人を不当に摘発し、交通違反の罰金を多く徴収していたと認めた。その上で警察活動は「市民の安全を守るためでなく、収入を増やすための手段だった」と結論付けた。

  報告書は、市の財政部局が市警に対し、交通違反の罰金などで収入を増やすよう要請していたと強調。市のこうした姿勢が、黒人を対象に不当に車を停車させたり、逮捕したりする市警の行動を助長したと分析した。

  この結果、黒人は市の人口の67%であるのに対し、12〜14年の3年間で、警官が車を停車させた人の85%、逮捕者の93%が黒人という異常事態になった。