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取り押さえられ「テロをやった」=飛び交う悲鳴、流れる鮮血―韓国

 取り押さえられ「テロをやった」=飛び交う悲鳴、流れる鮮血―韓国

 

  【ソウル時事】5日午前7時40分ごろ、突然悲鳴、怒声が響いた。リッパート駐韓米大使は、刃物で切り付けられ、鮮血が流れる顔を押さえ、病院に。警察が駆け付けるまでの数分、犯人の男(54)はうつぶせに取り押さえられたまま、「独島(竹島)は韓国領土」「米軍のやつらはなぜこの地で戦争訓練をするのか」などと叫んだ。

  男は2010年7月に当時の重家俊範駐韓大使に投石し、懲役2年、執行猶予3年の有罪判決を受けた。今回の事件では現場で「あのときはテロではなかった。今回はテロだ」と大声で訴えた。

  午前7時半から朝食会を兼ねた講演会が始まる予定だったが、大使は5分ほど遅れて到着。周囲の出席者と名刺交換などをしていたとき、7〜8メートルほど離れた席に座っていた男が早足に近寄り、犯行に及んだ。白いテーブルクロスには、多数の血痕。事件後も会場に残っていた米大使館関係者は「大丈夫だと思う」と言いながら、厳しい表情で電話をしていた。

  警察は周囲に警察官や機動隊員ら28人を配置していたと発表したが、関係者によると、取り押さえたのは周囲の出席者らだった。主催者の対北朝鮮支援団体「民族和解協力汎(はん)国民協議会」の関係者は「これまで閣僚らもゲストに呼んだことがあったので…」と言葉少なに語り、警備が不十分だったことを認めた。