五輪を紹介

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初代「石灯籠」忠実に再現

 初代「石灯籠」忠実に再現

 ◇岡山後楽園 江戸期絵図など基に

  岡山後楽園(岡山市北区)の延養亭前の芝生にある茶庭型石灯籠が新調され、21日、入れ替え作業が行われた。後世の修復で時代の異なるパーツが組み合わされていたのを、江戸時代の絵図や戦前の写真を基に、“初代”の姿をほぼ忠実に再現したという。

  灯籠は高さ1・14メートル、幅0・91メートル。台座の上にリング状の火袋が乗り、笠石が取り付けられている。製作年代は不明で、1712年の絵図には姿の似た石灯籠が描かれている。火袋は昭和30年代に破損したため、豊島(香川県土庄町)産の石で再生。一方、笠石は劣化が激しく、最上具の宝珠なども失われており、時代の新しい火袋とちぐはぐな印象を与えることから、絵図や1933年撮影の写真を参考に、同島産の石で全体を復元することになった。

  真新しい灯籠を写真に収めた東京都練馬区、会社員太田将寛さん(29)は「忠実に再現しているだけあって、美しい庭園の景色に溶け込んでいる」と話していた。