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<米国務次官補>下院委公聴会で証言…ウクライナ停戦は混沌

 <米国務次官補>下院委公聴会で証言…ウクライナ停戦は混沌

 【ワシントン和田浩明】米国務省のヌーランド次官補(欧州・ユーラシア問題担当)は4日、米下院外交委員会の公聴会で証言し、ウクライナ東部での政府軍と親ロシア派武装勢力の停戦順守状況について「非常に混沌(こんとん)としている」と懸念を表明した。特に全欧安保協力機構(OSCE)監視団から、ドネツクの空港周辺や南部の主要港湾都市マリウポリ周辺で親露派の砲撃が報告されていることに言及。停戦違反や支配地拡大があれば欧州と連携して対ロシア追加制裁も辞さない姿勢を改めて示した。
 
  ヌーランド氏は完全な停戦と、OSCE監視団の停戦対象地域での行動の自由、重火器の撤収をロシアなどに要求。停戦合意が全て実施されれば、関連する対露制裁を解除する用意があることも繰り返した。ウクライナ政府が求めている防衛用兵器の供与については「検討中」と述べるにとどめた。
 
  ヌーランド氏はロシアの「人道支援物資」が新たにウクライナに搬入されたが、内容の事前チェックが行われていないことにも懸念を表明した。また、公聴会の準備書面でウクライナ東部の紛争について「作られたものだ」と主張、ロシア政府が武器や資金をつぎ込んで扇動していると指摘した。