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ヒト属で最古の化石か=280万年前の下顎骨―エチオピア

 ヒト属で最古の化石か=280万年前の下顎骨―エチオピア

 

  アフリカ東部エチオピアの280万〜275万年前の地層から原人の下顎骨化石を発見したと、米アリゾナ州立大などの国際調査隊が5日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。猿人から原人への移行期の特徴があるが、現生人類(ホモ・サピエンス)と同じホモ(ヒト)属で最古の化石と考えられるという。

  エチオピアではこれまで、ホモ属とみられる233万年前の上顎骨化石が見つかっており、40万年程度さかのぼることになる。2013年に発見された今回の化石は大人の左側の下顎骨で歯も5本残っていたが、種の特定には至らなかった。近くの約300万年前の地層からはアファール猿人の化石が見つかっている。

  発見場所付近の284万〜258万年前の地層からは、草食動物のレイヨウやゾウ、カバ、ワニ、魚などの化石が見つかった。草原や森林、川、湿地があったとみられる。猿人から原人への進化は気候変動により森林が減り、乾燥した平原が広がったことが主因との説があるが、300万〜200万年前の人類化石が発見された例が少なく、まだ分からないという。