五輪を紹介

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「サヨーサ」清めの滴

 「サヨーサ」清めの滴

 ◇春日大社で御湯之儀

  20年に1度の本殿の大改修・式年造替(しきねんぞうたい)が進む奈良市の春日大社で21日、祭神を本殿から仮住まいの建物に遷(うつ)す仮殿遷座祭(かりでんせんざさい)(27日)に向け、神職の身を清める御湯之儀(みゆのぎ)が行われた。

  神職は先月末から、肉食や外出などを慎む前精進に入っている。この日から、花山院弘匡(かさんのいんひろただ)宮司や権宮司ら6人が27日まで境内の斎館に籠もる正(しょう)精進に入る。残る約20人の神職も23日から6人に続く。

  斎館前では、巫女(みこ)の加奥満紀子さん(57)が、酒と米を入れた釜の湯に浸したササの葉を振りながら「サヨーサ、サヨーサ」と声をかけ、花山院宮司らに湯の滴をかけて清めた。

  奈良市の会社員西岡若子さん(46)は「なかなかみられない儀式を拝見できてうれしい。仮殿遷座祭もいよいよですね」と話した。