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中国人民銀は穏健な金融政策維持へ、2月新規融資は予想上回る

中国人民銀は穏健な金融政策維持へ、2月新規融資は予想上回る 

 [北京 12日 ロイター] – 中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は12日、現在のマクロ経済環境に当局が違和感を感じていないことを示唆し、穏健な金融政策スタンスの変更は必要ないとの認識を表明した。

 記者会見で総裁はまた、上半期に預金保険制度を導入する方針を示すとともに、銀行預金金利の上限を今年撤廃する可能性が高いと述べた。預金保険制度と預金金利自由化の両計画について、実施時期の見通しが示されたのは初めて。

 総裁と易綱副総裁はともに、ドル資産のより高いリターンを求めて資本が流出していることを過度に懸念していないと改めて表明。ただ、当局者はインフレ指標や投機的活動を注視しているとした。

 総裁は「新常態(ニューノーマル)は特別な状態ではない」としたうえで、「そのために新しい金融政策が必要とは限らない」と語った。

 この日人民銀が発表した一連の信用創造に関する統計は予想を上回る好調な内容となり、景気てこ入れに腐心する中銀への緩和圧力を弱める格好となった。

 2月の新規人民元建て融資は1兆0200億元(1629億ドル)で、予想の7500億元を大幅に上回った。

 2月のマネーサプライM2伸び率は前年比12.5%と予想の11%を上回り、1月の10.8%から加速した。

 BNPパリバ(北京)のエコノミスト、ジャクリン・ロン氏は、2月の新規融資額は同月としては過去2番目の水準で、人民銀が融資の制限を緩和していることが示されたと指摘。

 1─2月の合計では2兆4900億元と、前年同期の1兆9400億元から増加した。

 人民銀は昨年11月以降、2回利下げを実施し、2月には銀行預金準備率を引き下げた。今後も追加策が見込まれている。

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