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4番・大田!原監督抜てき!新成クリーンアップ「試してみよう」

4番・大田!原監督抜てき!新成クリーンアップ「試してみよう」 

     キャンプを訪れた長嶋終身名誉監督(右)に、新しい選手を紹介する原監督

  •  フリー打撃をする大田

      巨人・原辰徳監督(56)が、宮崎キャンプ最終日となる15日の紅白戦で「新成クリーンアップ」を披露する。レギュラー主体の白組の4番に大田泰示外野手(24)を抜てき。3番に亀井、5番に阿部を据えて適性を見極める方針だ。紅白戦3試合目にして、初めて指揮官自らオーダーを組んだもので、21日のオープン戦開幕戦(対広島)での継続も示唆。大田の4番ロードが次のステップへと移った。なお、チームは16日に2次キャンプ地の沖縄・那覇入りする。

      これまでの紅白戦2試合とは意味合いが全く違う。15日のゲーム、レギュラー主体の白組は現時点でのベストオーダーで臨む。注目の4番には大田だ。原監督は「2試合でしっかりと結果を残したからね。もちろん、これが決定ではないけど、試してみようと思う」と抜てきの理由を説明。サブメンバーで組んだ紅組4番からの「昇格人事」を明言した。

      12、13日に行われた紅白戦では「オーダーはすべてコーチ陣に任せている。俺はフラットなところから見ていたい」と仕上がり具合や、今季の理想オーダーを頭の中で考えながら観戦した。中でも目についたのは背番号44の成長度。初戦では初回にいきなり左前適時打を放ち、勝負強さを見せた。2戦目では3安打の固め打ち。ここまでを振り返った指揮官は「自分の考えを持ってやれている」と及第点を与えた。

      15日の紅白戦は「2015年型オーダー」に向けた“試作品”の位置づけにある。川相ヘッドは「2試合の様子を見て決めた。今回は監督の考えも入っている」と説明。初めて原監督もオーダーに口を出し、クリーンアップの3人を決めたもようだ。4番の大田を挟むのが、3番の亀井と5番・阿部の強力コンビ。1番の坂本、6番・村田という顔ぶれの中で、大田の打撃が、どう適応するかが注目点となる。

      指揮官はさらに、「オープン戦もこのような形になるかもしれない。でも、結果を見てからだね」と示唆。オープン戦からは、シーズン本番を想定しながらの打順を組んでいくだけに、「開幕4番」の座もグッと近づく。このクリーンアップが固まれば、右肘手術からの復活を目指す長野を下位に据え、打線の厚みを増すことも可能になる。

      今キャンプに向け、原監督は「チームを一度、解体する」と話し、レギュラーを白紙に戻した。全ナインをあらゆる角度からチェックし、「バッティングにしぶとさがある」と亀井を評価。4番の大本命である阿部についても「スリムになった。走り方がいいように変わった」と大きな期待をかけている。

      ここに割って入ったのが7年目の大田だ。指揮官が4番に据えた本音は「さあ、つかみ取ってみろ」だ。阿部を向こうに回し巨人の4番を張るには、まだまだ課題は多いが、無限の可能性も秘めている。あとは、誰もが認める結果を出すだけだ。(水井 基博)