学校でのiPad使用は1人1台よりシェアの方が学習効果大との調査結果
このIT時代、教育現場でiPadなどのタブレット端末を活用する学校が増えてきている。中には、生徒1人に1台完備しているところもあるようだが、実際その効果はどうなのか。
アメリカ・ノースウェスタン大学の研究チームが小学児童を対象に調べたところ、タブレット端末の活用で読み書き能力がアップすることがわかった。ただし、1人1台配備するより、クラスでシェアする方が効果大なのだという。
iPadなしだとテスト成績低く
3校の児童352人を対象に、1年間で学習効果がどれだけアップするかを調査した。 3校のうち1校は児童全員にiPadを与え、もう1校はクラスに23台を置いてみんなでシェア。そして残り1校はiPadなしだった。
1年間で読み書き能力がどれくらい変わるかをテストしたところ、iPadをシェアした児童のスコアが最も高く、1年間で28%向上。
次にスコアが高かったのはそれぞれに端末が与えられた児童で、向上率は24%。iPadなしの児童は20%の向上にとどまった。
「1人1台にこだわる必要なし」
研究を主導したCourtney Blackwell氏は「学校でのタブレット端末活用がトレンドになりつつあるが、必ずしも1人1台にこだわらなくてもよいのでは」と話す。
米国では西海岸を中心に学校へのタブレット端末整備が進んでいるが、その在り方や活用法をめぐっては議論の余地がありそうだ。