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3月米小売売上高が4カ月ぶりプラス、1年ぶりの高い伸び率

3月米小売売上高が4カ月ぶりプラス、1年ぶりの高い伸び率 

 [ワシントン 14日 ロイター] – 米商務省が14日発表した3月の米小売売上高は、前月比で0.9%増と4カ月ぶりのプラスになった。伸び率は昨年3月以来、1年ぶりの大きさとなった。自動車などの売れ行きが好調で、年初の経済の急減速は一時的だったことを示唆した。

 市場予想は1.0%増だった。2月の数字は当初発表の0.6%減から0.5%減へと修正された。

 自動車とガソリン、建材、外食を除いたコア売上高は0.3%増。前月の0.2%減からプラスに転じた。市場予想は0.5%増だった。2月の数字は当初発表の横ばいから下方修正された。コア売上高は、国内総生産(GDP)の計算に使われる個人消費支出との連動性が最も高いとされる。

 自動車の売上高は2.7%増と、2014年3月以来の大幅な伸び率となった。

 衣料・装身具は1.2%増えた。建材資材・庭用設備は2.1%増と、13年7月以来の大きな伸び率だった。飲食業は0.7%の増加。家具やスポーツ用品・娯楽も増加した。

 一方、電子・家電やオンライン小売りは売上げが減少した。

 今年は厳しい冬の天候が原因で年初から経済が弱含んだ。米西海岸の主要港湾の労使紛争や世界的な需要低迷、ドル高も影響したとみられる。貿易や消費支出、製造業や住宅建設などの一連の指標は、米経済が第1・四半期に年率で前期比1.5%よりも低い水準の成長となったことを示唆している。

 小売売上高が底堅かったことで経済の落ち込みへの懸念は後退するとみられる。米連邦準備理事会(FRB)による今年後半の利上げ開始は変わらないとみられる。

 マークイットの首席エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「3月の小売売上高がプラスに戻り、米経済が年初の弱含みから脱しつつあることが裏付けられた」と分析。「小売売上高の改善で、年内利上げの可能性が高まった」と話した。

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