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奇跡の発見を経て! 「深川の雪」展示ふたたび

 奇跡の発見を経て! 「深川の雪」展示ふたたび

 歌麿の「雪月花」三部作の一つ神奈川県の箱根町にある岡田美術館では、2015年4月3日から8月31日まで、『あの歌麿が帰ってきた! ー「深川の雪」ー再公開』の特別展を行う。「深川の雪」は、江戸時代の浮世絵師、喜多川歌麿の肉筆画「雪月花」三部作の一つとして知られる大画面の肉筆画であり、歌麿の晩年に描かれた。
 
 深川の料亭を舞台に、総勢27名の人物たち(1名をのぞき女性で構成されている)の様子がいきいきと描かれている。
 
 この作品は、縦2メートル、横3.5メートルにも及ぶ大作である。戦後まもなく消息を絶っていたものの、近年発見され、2014年に66年ぶりの公開が行われた。
 
 肉筆画とは版画技法を用いず、絵師が自筆で描いた浮世絵のことを指す。肉筆浮世絵とも言う。
 
 主に富裕層からの依頼によってオーダーメイドで描かれていた。基本的に絵師のみで描く作品ではあったが、工房にて弟子を総動員して描くケースもあった。
 
 版画のため、安価に大量生産が可能だった浮世絵版画とは違い、肉筆画は制作数が少なく、それゆえ鑑賞の機会も限られる。
 
 とはいえ、もともとの値段が高いため明治以降でも大切にされ、海外流出が多かった浮世絵版画とは違い、比較的国内に作品がとどまっている。

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