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台湾ドラマのロケ地となった村が取り壊しの危機 市民団体が抗議

 台湾ドラマのロケ地となった村が取り壊しの危機 市民団体が抗議

 (台北 27日 中央社)戦後に国民党とともに台湾に移り住んできた軍人やその家族が住んでいた“眷村”の一つである「嘉禾新村」(台北市)が取り壊しの危機に面している。同所には昔ながらの建築物などが残り、台湾ドラマ「16個夏天~The Way We Were」や「イタズラなKissII~悪作劇2吻~」を始め、数多くの作品のロケ地としても使われた。市民団体は同所を残そうと抗議活動を行っている。
 
 抗議活動は、今月4日に国防部陸軍司令部により同所の取り壊しなどの工事に関する入札が公示されたのをきっかけに勃発。15日には、反対する人々がプラカードを持つなどして同所に集結した。
 
 団体の広報担当者は、同所には眷村スタイルの建築物が残されているほか、樹齢数十年の木もあり、渡り鳥の休息地になっていることを強調。柯文哲台北市長に対して、同所を保存するよう訴えた。
 
 同所に住んで56年になる馬さんは、眷村文化は貴重な文化資産であるとした上で、同所にはユニークな町並みも残るため、政府には文化を重視し、保存に取り組んでほしいと存続を願った。
 
 同所は日本統治時代には公園や砲兵隊の宿舎として使われており、今でも一部に日本式の建物が残っている。同所で育った映画監督の鈕承澤氏も保存へ支持を表明している。
 
 (游凱翔/編集:名切千絵)