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面倒見良い「自由人」=鳥取から徒歩で東京へ―搭乗者リストの永田さん

 面倒見良い「自由人」=鳥取から徒歩で東京へ―搭乗者リストの永田さん

 

  墜落したドイツ旅客機の搭乗者リストに名前があった60代の永田敏さんは、鳥取県琴浦町出身。知人らによると、現KDDI(東京都千代田区)に入社後、衛星通信部門で働き、ドイツ・デュッセルドルフに赴任した。退職後も現地で暮らし、「ヒマラヤ登山に挑戦したり、南米を旅したり、人生を謳歌(おうか)していた」という。

  中学時代の同級生らによると、永田さんはたびたび帰国し、旧友との会合に参加。4月にも一時帰国して旧交を温める予定だった。同級生の一人は「人当たりが良く、世話好き。ドイツに遊びに行った同級生を案内したり、一緒にベルリンでのマラソン大会に出場したりしていた」と語った。

  年に1回程度、永田さんを都内の自宅に泊めていたという元同僚の衣畑晃治さん(72)らによると、永田さんは「何事にもとらわれない自由人」。入社式の際、鳥取から東京の本社まで歩いてやって来たといい、「関西の方が人情味があるなあ」などと冗談を言って周囲を笑わせていた。

  衣畑さんによると、永田さんは最近、語学を学ぶためにスペイン・バルセロナでホームステイし、自身のフェイスブックに現地でのパーティーの写真を掲載していたという。

  琴浦町に住む永田さんの兄は「25日未明に現地の総領事館から連絡があっただけ」と言葉少なだった。