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バーバリーの後継ブランド「マッキントッシュ ロンドン」の勝算

 バーバリーの後継ブランド「マッキントッシュ ロンドン」の勝算

 1970年より製造販売していたバーバリーとのライセンス契約が2015年6月に終了する三陽商会。後継ブランドとして「マッキントッシュ ロンドン」を展開していくことが発表され、2015年3月16日の展示会で2015年秋冬向けの新作をお披露目した。同社取締役事業本部長の佐久間睦氏は「当社のモノ作り、マーケティングの全てを注ぎ込む。販促、宣伝もこれまで以上に投資を注ぎ込む」と不退転の決意を示した。
 
  これまで百貨店などに「バーバリー ロンドン」を約350店舗を展開していた三陽商会だが、来秋より「マッキントッシュ」として250~260店舗を確保。施工に約30億円を投じ、7月から約7週間で一気に立ち上げる計画。「空前絶後でギネスブック並みのプロジェクトになる」(佐久間氏)と未知の領域であることを強調した。
 
  バーバリーからマッキントッシュになることで、一番変化するのは商品構成だ。衣料だけでなく、全体構成比の約10%がバックや財布などの雑貨になる。また、ビジネスマン向けを中心にしたメンズアイテムを「(バーバリーの)32%から40%まで上げたい」(執行役員マッキントッシュ事業部長 永井英明氏)という。
 
  価格帯はメンズのアウターが6万3000~50万円、スーツが11万~20万円。レディースのアウターが5万6000~35万円、ドレスが5万9000~7万9000円となっており、45歳以上の富裕層向けのブランドとして存在感を発揮していきたい考えだ。
 
  トレンチコートや裏地に使われているヘイマーケットチェックなどで日本においてもブランドの地位を確立しているバーバリーだが、アイテムの開発や展開には英国の本社の認可が必要だった。それに対してマッキントッシュは2007年5月にアパレル輸入商社「八木通商」の子会社になっており、「当社のMD(マーチャンダイザー:仕入れ販売係)を生かし、アイテムを横に拡大したフルコレクションでの展開ができる」(佐久間氏)と日本市場に合わあせた開発提案を図ることができるという。
 
 ●伝統をアピールできるかがカギ
 
  マッキントッシュは2014年秋に発表した中期5カ年計画で、2018年度の売上目標を300億円としているが、その数値を達成するにはブランドの認知向上が欠かせない。チャールズ・マッキントッシュが世界初の防水布マッキントッシュ・クロスを発明し、ゴム引きコートを世に送り出したのが1823年。…