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将棋電王戦第1局、プロ棋士が白星発進

 将棋電王戦第1局、プロ棋士が白星発進

 

  プロ棋士5人とコンピューター将棋ソフト5種が戦う団体戦「将棋電王戦FINAL」の第1局が14日、京都市の二条城で指され、斎藤慎太郎五段がソフト「Apery(エイプリー)」を破った。昨年まで3年連続で負け越し、雪辱を期すプロ棋士側が、好スタートを切った。

 初手を指す斎藤五段

  終局直後、斎藤五段は「(勝てて)ホッとしている。エイプリーはすごく強いソフト。完敗してもおかしくないと思っていた」と語った。エイプリー開発者の平岡拓也氏は「読み筋を外されるたびに形勢を大きく損ねた。この将棋は完全に力負け」と潔く話した。

  去年まで過去3年の電王戦の対戦成績は、合計でプロ棋士側が2勝8敗1分けと大きく負け越していた。主催のドワンゴは、5対5の現行形式での電王戦は今回が最後としている。

  この日の将棋は、後手・エイプリーの四間飛車に斎藤五段が居飛車。序盤でエイプリーが危険な指し手を選び、斎藤五段がそれをついて開戦。序盤早々に激しい戦いとなった。ここで得たわずかなリードを斎藤五段は徐々に広げ、最後は真っすぐに攻めて勝ち切った。将棋ソフトは中終盤で圧倒的な読みの速度を誇る一方で序盤に課題があるとされており、斎藤五段は理想的な展開での勝利となった。

  本局に向けて、斎藤五段はエイプリーの「データ収集にこだわった」という。事前に貸し出されたエイプリーから序盤の指し手のデータを400~500局分も集め、当日戦う形を絞り込んでいった。十分な準備が、快勝をもたらしたといえるだろう。

  エイプリー開発者の平岡氏は「今日の斎藤五段(の指し手)は、エイプリーからは悪いところが見当たらなかった。すごい負かされ方だった。斎藤五段がすごかったということを分かって頂きたい」と熱弁をふるった。

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