五輪を紹介

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「あいづち+○○」好感度を上げる鉄壁のトーク術があった!

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コミュニケーションデザイナーが、今すぐ使える「恋のコミュ力UP」術を伝授します!

■初対面の相手に「質問攻め」はタブー!?

はじめて出会った人に対して、会話を弾ませようと「質問攻め」してしまった経験はありませんか。

ここで、男女数人の食事会(合コン、パーティなど)の席で、隣同士になったAさん(男性)とBさん(女性)の会話を例にしてお話しいたします。

A:「はじめましてAです」
B:「はじめましてBです」
A:「Bさんはどういったきっかけで、今日の会にいらしたのですか」
B:「幹事のNさんが、会社の同僚だったので」
A:「どんなお仕事をされているのですか?」
B:「自動車メーカーで経理をしています」
A:「どこにお住まいなんですか」
B:「千葉です」
A:「よく丸の内にはいらっしゃるのですか」
B:「いいえ」(少し不機嫌な表情になってきている)
A:「ところで、スポーツは何かしますか」
B:「いいえ……」(ちょっとと言って席を立ってしまう。戻ったときには違う席に)

こんな調子で会話をしていたのは、以前の私です。今考えると、恥ずかしい限りです。当時、初対面の人と親しくなるために、その人の情報をいろいろ聞いて、共通点を探そうとばかり考えていました。

でも、このように質問攻めをしていると、相手に避けられるようになってしまいます。
共通点を探して盛り上がろうとするのはいいですが、これでは相手には悪い印象しか伝わりません。

何が悪かったのでしょうか。これは、「相手と親しくなるのを急ぎ過ぎていた」ということです。急ぎ過ぎているがゆえに、質問ばかりしていたのです。
では、どうしたらいいのでしょうか。まずは、この場合、相手が質問に答えてくれたら別の質問をかぶせていくのではなく、相手の答えに対して反応することです。

■コミュ力がある人は知っている! 3つ会話術

相手の答えに対しては、次の3つの方法で返すのが良いでしょう。

1.「あいづち」と「オウム返し」で反応する

相手の言ってきたことに対して「そうなんですか」とか同意のあいづちを打ったり、ときには相手が言った通りに言い返す「オウム返し」をしたりするのも良い方法です。

たとえば……
「Bさんはどういったきっかけで、今日の会にいらしたのですか」という質問をして、「幹事のNさんが、会社の同僚だったので」とBさんが回答したとします。
そして、「そうなんですね。幹事のNさんと同じ会社にお勤めなのですね」とオウム返しの回答をします。
さらに、相手が「千葉に住んでいる」と言ったら、「千葉にお住まいなんですね」とオウム返しをします。

これをするだけでも、相手は質問攻めされているという感覚がなくなるでしょう。
人が質問攻めされているなと感じるのは、答えたことに対する相手の反応がないからです。
よって、相手の話に対してあいづちだけでも反応をしていけば、あなたへの印象は変わってきます。質問への回答に限らず、相手と会話するときは、常に「あいづち」や「オウム返し」することを意識していくようにしましょう。

2.相手の答えた内容を話題にして話を続ける

ここでお話しするのは、あいづちの後にするといいことです。
たとえば……
住まいの話をして「千葉に住んでいます」と返ってきたなら、「千葉にお住まいなのですね」と返した後、「千葉のどちらなのですか?」と返すのです。
あるいは、「そうですか。5年前まで千葉に住んでいましたよ」でもいいですし、「千葉なのですか。私は行ったことはないですが、友人が住んでいます」でも何でもいいのです。

ポイントは、相手が答えたことを話題にすること。その話題が数往復していくうちに、だいぶ緊張感が解けてきます。話題をポンポン変えないことです。

3.会話の中で「相手の名前」を呼び掛ける

人は自分の名前を呼ばれると、それだけでその人に好印象を抱きます。
よって、積極的に「相手の名前」を呼ぶようにしましょう。
上に挙げた会話の例の中では、ほとんど相手の名前を呼んでいませんね。確かに知り合って間もないときは、相手の名前を呼ぶのに迷いがあったり、照れくさく感じたりします。

いきなり名前で呼ぶのもなれなれしいと思われるし、だからといって苗字で呼ぶのも他人行儀のように思える。この場合、一番いいのは「何とお呼びすればいいですか」と聞いてしまうことです。その他には「○○さんと呼んでもよろしいでしょうか」でもいいでしょう。

ただし、会話の中でやたら多く名前を入れ過ぎると、かえって不自然になります。自然な感じで、会話の中に適度に相手の名前を散りばめるのが良いでしょう。

■うなずく速度を相手に合わせるのもGOOD!

もう1つ大切なのは、相手のペースに合わせることです。
心理学では、「ペーシング」という用語があります。「ペーシング」とは、相手にペースを合わせること。人はそれぞれ話すスピードも声の大きさも違います。同じように、うなずきの速度も違うのです。速い人もいれば、ゆっくりの人もいます。

うなずきの速度を相手に合わせることで、相手に親近感を持ってもらえます。この場合、相手のあごに着目し、あごの動きに合わせると良いでしょう。相手より速くうなずいてしまうと「適当に聞いているのではないか」と話し手も感じてしまいますし、遅いと「何か、イライラするな」と思わせてしまいます。
これは、話すスピードにも当てはまります。「早口の人には速く」、「ゆっくり話す人にはゆっくり」で対応するのが良いでしょう。

これらの点に注意してコミュニケーションをとっていけば、焦らなくても相手との距離は縮まっていきます。初対面では、特に焦らないようにすることが大切です。いきなり仲良くなろうとするのではなく、少しずつ人間関係を作っていこうと考えましょう。その方が最終的に仲良くなれると思います。

【第1回「恋のコミュ力UP!」ゼミまとめ】
あせって質問ばかりするとイヤがられる。
相手が話す内容、ペースに合わせよう!

次回は、「質問をしなくても『共通の話題』をその場で見つけられる方法」を紹介します。

●著者プロフィール
吉田 幸弘(よしだ ゆきひろ)

リフレッシュコミュニケーションズ 代表。
上司向けコーチ、コミュニケーションデザイナー。飛び込み営業や異業種交流会などで初対面の人(およそ2万人)と接してきた経験をもとに、コミュニケーション術のセミナーや研修を行っている。モットーは、「自分が変われば、どんな相手も変わる」。
著書に『部下のやる気を引き出す 上司のちょっとした言い回し』(ダイヤモンド社)など。