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3・11の夜を再現 星空とともに被災者の思いを… 仙台市天文台

 3・11の夜を再現 星空とともに被災者の思いを… 仙台市天文台

 

  東日本大震災が起こった2011年3月11日の夜、大停電となった被災地、仙台市の夜空を再現し、被災した人たちの思いをたどるプラネタリウム番組が、7日から全国各地で上映される。

 

 
  番組は仙台市天文台(仙台市青葉区)が2012年に制作した「星空とともに」。地震発生の午後2時46分から日没を経て、翌朝の日の出までを再現するとともに、被災者16人の言葉を紹介していく。

 

 
  「流れ星は天国へ向かう魂なのだ。その多さに耐えられなくなり目を伏せてしまいました。あれほどつらい夜空はこれまでもこれからも決して見ることはないだろう」

 

 
  「見たこともない美しい星空に、ためていた涙が一気にあふれだした。仙台はこんなに星が見える街だったんだ」

 

 
  仙台市天文台では、「天文台として何ができるかを考えていた時に、あの日、多くの人々が星空を見上げてさまざまな想いを馳せていたことを知り、その日の星空とともに人々の想いを伝え残していこう」と制作にいたったきっかけを話す。

 

 
  紹介されている被災者の言葉は地元紙に寄せられた読者の投稿やブログなどから選び、天文台の職員が朗読。当初は同天文台だけでの上映だったが、2013年に日本プラネタリウム協議会の全国大会で上映して反響を呼んだ。

 

 
  今年は3月7日以降、北海道から島根まで全国14カ所の施設で上映されることになった。東京都内では足立区と東大和市で初の上映となる。各地の上映スケジュールは仙台市天文台ホームページで紹介されている。いずれも無料。